特別支援教育の教育諸条件と環境、施設設備等の充実等の充実を目指す民間団体

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市内四つの特別支援教育の学校のご案内

ここでは4校の教育内容等を簡単にご説明したいと思います。
具体的にはこのホームページの中でいろいろとお知らせしていきますのでご期待ください。

いわき地域の県立3校の特別支援学校の現在は下記の通りです。

聾平分校

幼稚部 小学部 生徒合計
3 10 13

平養護学校

通常の学級 重複障がいの学級 訪問学級 生徒合計
小学部 中学部 高等部 小学部 中学部 高等部 小学部 中学部 高等部  
6 4 5 40 18 11 6 1 1 92

いわき養護

通常の学級 重複障がいの学級 生徒合計
小学部 中学部 高等部 小学部 中学部 高等部  
27 26 61 48 38 21 221

福島県立いわき養護学校 くぼた校

通常の学級 重複障がいの学級 生徒合計
小学部 中学部 高等部 小学部 中学部 高等部  
0 0 6 0 0 1 7

富岡養護

通常の学級 重複障がいの学級 訪問学級 生徒合計
小学部 中学部 高等部 小学部 中学部 高等部 小学部 中学部 高等部  
4 9 7 3 4 6 0 0 0 33

課題や動向

今、市内の特別支援学校では次のような事が課題になっています。
福島県への要望事項案
  • スクールバス配置・委託増(通学乗車時間の短縮化)
  • いわき市南部への特別支援学校(分校)の増設(既設支援学校就学児童生徒の急増対応)⇒ このたび来年の4月から県立勿来高等学校の校舎の一部にいわき養護学校高等部の教室が開設されました!詳しくは別紙記事で確認!
  • 卒業生の就労支援の充実⇒特定企業就労のみでない採用企業の拡大!
  • 校舎の全面改築、校舎危険個所の修理、施設設備需用費の増額
  • 卒業後の通所施設の確保
  • 大震災被害の復旧改善の促進
これらの事項は振興会で取りまとめ、県教委や県当局へ要望活動を行っています。それらの多くは県の配慮等で前向きに改善されつつありますが、各学校の日々の教育活動は進展変化を続けており、絶えざる改善による前進が求められているところです。

特に振興会としては、このたびの東日本大震災での養護学校の子供や親・家族の皆さんの避難の困難さの経験を踏まえた「地域トータルデフェンス」の構築を目指していろいろと活動・模索をしているところです。

更にこれに関連して、「障害を理由とする差別の解消に関する法律」(障害者差別禁止法)の施行が平成28年4月1日と迫ってきたことを踏まえて、大いなる関心と取り組みを進めていく必要があるとも考えています。

※害者差別解消法について 
障害者基本法(第4条・差別の禁止)
⇒障害者差別禁止法(平成25年成立~平成28年4月1日施行)
⇒法のポイント
①障害を理由とする差別等の権利侵害行為の禁止
②社会的障壁の除去(合理的配慮)を怠ることによる権利侵害の防止
③国による啓発・知識の普及を図るための取組=国・地方公共団体等と民間業者は差別的取り扱いの禁止の法的義務/合理的配慮をしないことの禁止=国・地方公共団体は法的義務があり、民間事業所は努力義務/閣議決定=それらを踏まえ国や地方共団体は差別解消の基本方針を策定し事業者は分野別のガイドラインの策定/以上を踏まえ国は報告を徴収し指導・助言し勧告する実効性を確保⇒平成28年4月1日施行しその後3年を目途に見直す。
特別支援教育の学校を取り巻く最近の状況 発達障害の現状と課題
発達障害とは、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害 (ADHD)、学習障害(LD)及びこれらに類する脳機能障害の総称です。ADHDの代表的な症状には、活動性が異常に高い、落ち着かない、走り回る、衝動的である、興奮しやすいとう症例が挙げられます(具体的には当該生徒がコンビニで買い物をしていてトラブル的な現象を引き起こすなどの日常生活での問題を生じています)。LDでは知的発達に大きな遅れはないものの読む、書く、聞く、話す等の能力に困難を示すことが挙げられます。ただ注意すべきはこれらの症例と用語解釈は殆どがアメリカの診断基準をもとにおこなわれているということもありますが、この発達障害に関しては2004年に発達障害者支援法が成立しましたが、その支援体制の不足・不備が問題視されていることです。この点については、上野一彦東京学芸大学名誉教授のLDやADHD、自閉症スペクトラムの理解の段階、教育相談等に関する分析と指導原理等の論が大変参考になることを申し添えておきたいと思います。
アメリカ合衆国では、1990年代からLDの概念の理解と解釈が進み、一方、10年前には我が国ではLDは約6%存在するとのデータが文部科学省調査が発表されました。この数値は通常学級でのLDの存在を明瞭にして、かつその増加への中学校教育での対応の遅れと、その後の高校教育への「遅れの引きずり」をもたらすものと予測されていています。この実態に対しては、通級の学級増、専門的資質を有する教師の配置等が不可欠とも言えるのですが、現状は非常に低い対応状況と思います。
平成19年には特別な支援を必要とする児童生徒への学校教育での呼称が「特別支援教育」という名称で言われることになり、発達障害等の障がいを有する子供たちへの可変的で重層的・柔軟性のある支援(個別の子供の発達段階に応じた個別の教育計画)方法論へと現場での実践が変容してきています。特に早期の発見と対応相談、そして個に応じた個別教育計画の作成による学習指導の推進が不可欠とされております。
ここで注意すべきは障がいのラべリングによる「障害のある人とな い人」という二項対立的な概念操作を避けることです。あるいは曖昧ないわゆるグレーゾーンを置いた解釈をできるだけ避けて説明したり理解し合った個別的な指導・計画の実践への努力が求められます。そのうえで、先日、いわきの地元の新聞記事「復興に向けた現状と課題」障がい者福祉の記事中に、~公の機関に相談しても「大変ですね」の同情の声で話は終わった~との記事がありましたが、私たちも単に同情することで分かり合ったつもりで事を処理することで終わりにすることなく、「この困難を障がい者、施設にだけ背負わせないような対策を望みたい」という言葉にある重み・実効性を肝に銘じて、たった一人の子供のための特別の個別の教育と支援体制を関係者のネットワークで作ることを努力していく必要があるのではないかと思います。
東日本大震災と特別支援教育学校における動向
このたびの東日本大震災は後始末も含め近現代史にも例を見ない大規模・超長期の人類史に刻み込まれる復興復旧の策と実施という事態に至り、発生後から現在まで事態の改善の歩みは遅々として進んでおりません。
そのような中、当事者にとっては事態は深刻にも関わらず、社会的・地域的には、ともすれば忘れられがちな事、後回しにされがちな事、あるいは避けられがちとも言える事は、障がいを有する子供たちと、その家族や周囲の人々、学習・教育環境、そして学校・施設設備等への「支援・救援・激励」の問題があります。
この大震災と東電原発事故による特別支援教育の学校への被災・被害への影響は、県内全盲聾養護学校児童生徒約2100人の約一割に及ぶ子供たちの地区外への避難・移動をもたらし、浜通り地域の養護学校では全員・学校全体での移動・転出となったところも出ました。
特にある市内養護学校では大震災当日、下校時間から動き出したスクールバスは、寸断された道路を避け、津波の再襲来に備え、心配している親御さんのもとへ最終的に引き渡すことができたのが夜の十時半頃であり、更に親御さんの迎えそのものが困難となり、校長室に泊まった子供もでたというお話は子供たちの身体的・心理的状態を思いはかると強く胸に迫るものがあります。
ところで、この市内三特別支援学校を支えている各組織・機構は、このたびの震災・事故で子供たちとその親御さんたち・先生方・職員の方々・関係した個人や多くの方々の緊急対応に対して、いかなる対応や支援・救援等の行動を取れたか、この構造図内の諸組織のみならず、外枠の社会・地域・人々どのように対処し激励することができたか、就中、これらの学校の振興を目標としている私たちが組織している福島県特別支援教育振興会いわき支部はこの構造図の中でどのように位置づけられ、どのような役割を期待され、どう行動できたかできなかったか、そもそもそのような活動を念頭に置いていない組織であるのか冷静かつ真摯に分析し検証する必要があると考えております。
障がいを有する子供たちの安全確保、危機対応への支援者・支援組織・市民等の対応行動支援策はどのようにあるべきなのか?
「障害者の権利に関する条約」が平成18年、国連総会で採択、翌19年に日本政府も署名・加盟し、同20年から発効、同22年現在で147か国・地域が署名し98か国が批准スミ、その中の教育に関する規定(第24条)においてインクルーシブ教育の制度化による合理的な配慮の提供として重要な施策の方向を示している。 インクルーシブ教育=インクルージョンとは障害のある人に対して典型的な日常生活におけるすべての教育。雇用、消費、余暇、地域・家庭生活における機会を保障するという考え方で、現在、重要な概念・方法としてのノーマライゼーションを更に進めた考え方であり、障害の有無の別なく人種の違いの区別なく、特別なニーズを有する人への必要な対応を行うこととされている。それは学校教育の場でも障害のあるなしではなく、困難を感じているすべての子供たちに対して常に多様な教育形態が提供されなければならないということを意味するもの(上野一彦・日本LD学会理事長)と考えております。
この堂々たる方針は、いわきのような小さな地域においても非常に大切な理念として掲げられて当然であると思います。大地震、大津波、地形変動、河川氾濫等の自然災害、そして原子力発電所原子炉溶融事故等の人災などに対する危機管理対策には障がいを有する児童生徒とその家族等への目線・配慮・具体的支援が必要不可欠であることは何としても強調しておきたいと思います。
そのためのこれら関係学校・学級・グループ等に関連した前述図に示したような機関・組織は、市民とともにお互いの協力・協働での日常的な支援体制の構築で当該学校との理解と協働で如何なる対処・支援等が可能であるか検討協議をすすめてはどうかと思います。もちろん各組織等が個別的に真剣かつ積極的な危機管理対応を進めていることは承知しているところですが、特別支援学校へはどのような支援が可能なのか経験上のノウハウ、留意点、相互連絡確認策、優先順位的対策等の交換等は必要ではないかと考えます。そこにこそインクルージョンが目指す障がいを有する子供たちへの家庭・地域における「典型的な日常性の確保を保障」することにつながるものと考えます。
今回の東日本大震災で本県沿岸部五校関係での人的被害は津波での1名の死亡、入学前の子供1名が津波で犠牲となりました。学校は翌日以降休校となり多くの教職員は子供たちの安否確認に奔走しました。子供たちの約2割がいわき市外へ避難したことが判明しました。九日後に水道が復旧したが鉄道、ガソリン、その他の物資が大きく滞り学校生活の復旧は長くままなりませんでした。この間の子供たちとその親兄弟の艱難辛苦は察しても余りあるものであったと思います。市内三校の卒業式は延期、卒業生は就職内定予定の工場が津波被害で廃業となり就職できなくなり、やむなく福祉事業所への緊急通所となったりした生徒もでました。一方市内の多くの作業所等は被災後の立ち直りの努力の中で採用・就業に努力してくれました。ある特別支援学校校長は「いつもどおり」を取り戻すことをモットーに学校を確固とした子供たちの拠り所とすべく取り組んだと語っていますが、保護者とのあれこれ、教職員との関係、県教育委員会や県当局との連絡調整に苦難の対処が続いたものと思われます。この「いつもどおり」の中身は、教職員がやるべきことや備えておくべきことを整理し全員で共有する、最大余震を想定した避難訓練を計画的に実施する、保護者と確実に連絡が取り合えるように各家庭の実態に沿った方法の確認と周知を行う等を挙げて教職員と確認している。更に心と体のケアでは子供の体重減少、自傷行為や他傷行為の増加等の気になる状況も生まれ、臨床心理士によるカウンセリング等で現在に至るも対処中です。また校舎等の被害と混乱は深刻で教材の損傷や原発事故による中・高等部の農作業等の作業学習ができなくなったこと等、学習活動に制限が出たこと、未だに他県に避難したままの子供がいること、あるいは他県に避難した近隣の特別支援学校の子供たちを受け入れて学習の場を提供する市内の特別支援学校があるなど、適切な教育課程の実践・確保に苦悩し、遊び場の確保、今後の心身の安定への抜本的対策等多くの深刻な課題を抱えたままです。このような各学校の状況に当振興会として何ができるのか、あえて言うならば関係機関や市民がどう支援していくべきか、何を行動として起こすことができるのかなどを協議検討・課題提示等をする必要があると思います。もちろん既に着手している組織・機関があることは承知しておりますが、各校に支援の差が生まれないように、かつ保護者の意向等の違いに即したきめ細かな対処をしていくことが必要と思います。
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